みなさんこんにちは!
全編では武豊騎手が落馬負傷し、リハビリの末、復帰するもなかなか成績が上がらなかったところまでお伝え致しました。これより、武豊騎手の反撃が始まります。
改めてこの記事を読んでいただければ以下のことがわかります。
・武豊騎手の馬券を買い、楽しむことができる。
・一流のプロの仕事に向き合う姿勢がわかる。
それでは見ていきましょう。
日本競馬界のレジェンド 武豊騎手のここがすごい②強靭なメンタル
2010年3月のレースで複数箇所の骨折の大怪我を負いながらも必死のリハビリの末復帰を果たしたものの、なかなか成績が上がらず苦しんでいました。
周囲からは「武豊は終わった」と囁かれるようになり、低迷時期は競馬は楽しくないとまで
話していました。
ですが、キズナと出会い息を吹き返します。
ラジオNIKKEI賞にキズナ出走~5度目のダービー制覇へ
怪我が完治し、2012年年末に後のダービー馬「キズナ」と出会います。
元々は、佐藤騎手が騎乗予定でしたが、レース中の怪我で、負傷したため、武豊騎手に騎乗依頼があり、乗ることができました。(結果は3着)
当時の武豊騎手は成績も落ち、苦しい状況でしたが、
「『武豊』の真価が今問われているんだぞ」と自身を叱咤激励したそうです。
続く、2013年3月キズナで毎日杯を勝利。この毎日杯というレースは3年前落馬したレースでした。
再起不能とまだ言われた、怪我をしたレースで見事に勝利を収めたことは強靭なメンタルの証拠と言えます。
競馬は2分くらいでゴールする競技です。ちょっとした、判断ミス、進路の取り方で大きく順位が入れ替わってしまう。技術以上に精神力が大きく影響します。
そんな過酷なレースでもうまくエスコートして勝利に導いた事が自信となり、大きな勝利へと繋がります。
次走は5月4日ダービーの前哨戦である京都新聞杯をスタートで出遅れるものの、最後方から上がり34.3秒の末脚で勝利。同26日、1番人気に支持され、見事ダービー制覇!
スタンドのファンから「豊コール」が沸き起こりました。
重症を負いながらも、リハビリを続け、スランプも打破してのダービー制覇は強靭のメンタルの証拠でもあります。このダービー制覇で武豊騎手はダービー5勝を達成。(最多勝利)
この年はG1 2勝、重賞11勝、年間勝利数97勝で、スランプを脱しました。
騎手は馬に乗らなきゃ勝つことができない。騎乗依頼
競馬の世界では腕がよくても、馬主からの依頼がなければ騎乗できません。
武豊騎手はこれまでも多くの馬主の馬で勝ってきました。
なぜ、多くの馬主の馬で勝つことができたかというとそれは調教師や馬主から信頼されているからです。
武豊騎手をよく乗せているオーナー
馬主名 | 馬主について | 武豊騎手の代表馬 |
---|---|---|
キーファーズ | 武豊騎手と凱旋門賞を勝つことが目標 | マイラブソディでG3を勝利 |
松本好雄 | 武豊騎手不遇時代に年間50鞍以上を依頼 | メイショウカズヒメで通算4000勝達成 |
大川徹 | 「スマート」の冠名で多くの馬を所有 | スマートアルタイルで天王山S勝利 |
ノースヒルズグループ | キズナを含む多くの馬を所有 | キズナでダービー勝利 |
社台レースホース | 大手のクラブで昔から多くの馬を依頼 | ダンスインザムードでG1勝利 |
キャロットファーム | ノーザンファームの生産馬を多く所有 | リスグラシューG3勝利 |
ゴドルフィン | ドバイの王族の競走馬管理団体 | ディサイファでG2勝利 |
栄進堂 | 「エイシン」の冠名で多くの馬を所有 | エイシンヒカリで仏G1勝利 |
金子真人ホールディングス | ディープインパクトの馬主 | ディープインパクトで3冠達成 |
他にも大御所演歌歌手の北島三郎さんの所有する年度代表馬キタサンブラックでG1勝利、
アドマイヤの冠で有名な近藤利一さんの所有するアドマイヤベガでダービー勝利。
勝負の世界で長年戦い抜き、結果を出し続けたからこそ多くの馬主の馬に騎乗できたのです。
50歳を超えても大活躍!年齢の衰えを感じさせない
52歳の現在も、多くの馬に騎乗しています。
2021年3月に、ゲート内で馬が暴れて右足の靭帯を損傷しましたが、驚異の回復力で
同5月1日に復帰。第1レースで早くも勝利を上げました!
近年の成績も衰え知らずに勝ち星を積み重ねています。
近年の過去3年間の成績
年 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|
2018 | 76 | 65 | 75 | 338 | 255 |
2019 | 111 | 89 | 68 | 391 | 303 |
2020 | 115 | 103 | 60 | 389 | 327 |
このように、年齢も重ねても成績を落とさずに競馬で勝ち続けている事はとても凄い事ですね。こういった、成績からも、馬券購入時に参考にするといいと思います。
武豊騎手のここがすごい3選その③凱旋門賞勝利へのこだわり
ここからは武豊騎手の凱旋門賞勝利へのこだわりについて書いていこうと思います。
武豊騎手はフランスに長期滞在(2001年~2002年)し、世界を見据えて競馬と向き合ってきました。ここではこだわりについて書いていきます。
凱旋門賞という世界最高峰のレースについて
最近では、日本でも凱旋門賞の馬券が購入できるようになり、ライブでも地上波で放送されるようになりました。
この凱旋門賞とはどういうレースであるのかご説明していきます。
凱旋門賞
フランスのパリロンシャン競馬場で10月に開催れます。
距離は芝2400M。
ヨーロッパ最大のレースの一つで、賞金総額は約500万ユーロ(約6億6千万円)
1着賞金は日本円で約3億8000万円!
世界のレースでトップクラスの賞金です。
凱旋門賞に勝つことは世界のホースマンの目標とされているのです。
武豊騎手の凱旋門賞への思い
武豊騎手はデビュー3年目から積極的に海外のレースに騎乗。
武豊騎手の父はターフの魔術師といわれった武邦彦騎手です。
小さい頃から厩舎で育ったため、子供の頃から凱旋門賞を知っており、
憧れていたそうです。現在もその凱旋門賞を勝つことを目標に騎手をしています。
子供のころからの夢や目標を忘れずにずっと目指し続けることはなかなかできることではありません。「小さいときは〇〇になりたい」などの夢を50歳を過ぎた今でも追い求めることができているのは凄いことではないでしょうか。
凱旋門賞への強い思いが現れているレースがあります。
2013年凱旋門賞です。
前年の同レース2着のオルフェーブルがなんと1番人気。
武豊騎手の騎乗するキズナは4番人気でした。
雪辱を期すオルフェーヴルが主役ですが、キズナも前哨戦のニエル賞で1着。
凱旋門賞で日本馬2頭が人気になっていることは今までありませんでした。
しかも前年はオルフェーブルはもう少しで1着の惜しいレース。
日本でもライブ中継されました。
実際のレースをご覧頂ければ武豊騎手のプロ意識、勝利への執念がわかるかと思います。
2013年凱旋門賞のレース動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=-7pHtK2oAwc
最後の勝負どころの4コーナーで武豊騎手の騎乗は、オルフェーブルに外からプレッシャーをかけて密着し、(オルフェーブルを窮屈にさせて、馬群に押し込めることで加速するタイミングを遅らせる)自身はその間に加速していくという明確な”勝つイメージ”を持ったものでした。
同じ日本の馬であっても、勝負の世界。
1番人気の馬にスムーズにレースをされてしまっては苦しくなります。
馬はストレスを感じやすく、窮屈な狭い場所にいると嫌気をさして走る気持ちが萎えてしまうことがよくあるのです。
躊躇なくオルフェーブルに圧力をかけていく姿は胸が熱くなりました。
ひとつ間違えれば、日本のファンから非難されかねない戦術です。しかし、そんな批判は意に介さないという、凱旋門賞の勝利に対する貪欲な姿勢をみることができました。
凱旋門賞をなんとしても勝とう、もぎ取ろうとする意識の高さがわかりますね。
武豊の凱旋門賞挑戦の成績
武豊騎手は過去に8回凱旋門賞へ挑戦しています。
2020年凱旋門賞も騎乗予定でしたが、騎乗馬であるジャパンの管理する厩舎の飼料から
禁止薬物が検出され、出走取消となってしまいました。すでにフランスに入国していたため、ショックだったはずです。
武豊騎手の凱旋門賞への挑戦
年 | 馬名 | 着順 |
---|---|---|
1994 | ホワイトマズル | 6着 |
2001 | サガシティ | 3着 |
2006 | ディープインパクト | 3着(後、失格) |
2008 | メイショウサムソン | 10着 |
2010 | ヴィクトワールピサ | 7着 |
2013 | キズナ | 4着 |
2018 | クリンチャー | 17着 |
2019 | ソフトライト | 6着 |
後半はより騎乗機会も増えています。これは日本馬が凱旋門賞へ挑戦する機会も増えていることも要因です。
以前の日本の競馬はまだまだ、世界とは差がありました。ジャパンカップでは海外からの招待馬が優勝するケースも多く、力差を感じることが多かったです。
ですが、積極的に海外の有名な種馬を輸入したりする努力が実を結び、現在では海外とも対等に戦うことができるようになりました。
武豊騎手は引退についてのインタビューでも、まったく考えていないと話されており、
これからも凱旋門賞へ挑戦し続けることでしょう。
凱旋門賞勝利はもう目の前に来ていると思います。
まとめ
前編、後編と書いてきました、日本競馬界のレジェンド武豊騎手。
50歳を過ぎても衰え知らずにどんどん勝ち星を増やし続けています。
40代で引退する騎手は少なくありません。
そんな中、体重のコントロールをしつつ、努力を重ね、凱旋門賞にも何度も挑戦し続ける姿は、一流のプロとしての模範であり、私たちの仕事においても参考になるのではないでしょうか。
武豊騎手の凄さを紹介することで、馬券の買い方の参考になれば嬉しく思います。
コロナの影響でなかなか以前のように大勢が競馬場に足を運べない状況は残念ですが、収束を待って、落ち着いたら競馬場に足を運んでみてください。
他にも南関競馬についても記事を書いていますので、ぜひそちらも読んでみてください。
https://online-gambler.info/2776/